Vol.18 ヒメコンドル Turkey Vulture(Cathartes aura)

2023/01/19 (木)

亜種meridionalis ワシントン州で撮影 成鳥と考えられる。

亜種meridionalis ワシントン州で撮影 成鳥と考えられる。

亜種meridionalis 当時の機材ではこの程度しか撮影できなかった。

亜種meridionalis 当時の機材ではこの程度しか撮影できなかった。

<分布など>
 カナダ南部の一部、アメリカから南アメリカ全土に分布する。北部のものは南下しメキシコから中米あたりで越冬する。広大な生息域を持っている。世界的個体数は推定されているがまちまちで、All About Birdsによると約1800万羽、BirdLife Internationalによると約450万羽である。全体的な個体数は安定していると思われる。この種は北米において過去40年間で161%の増加、10年当たり27.1%の増加と統計が出ている(Butcher and Niven 2007)。増加しているが「低危険種(LC)」とされている。

<分類>
6亜種に分類される。

 〇 C. a. meridionalis   北アメリカ西部
   〇 C. a. septentrionalis 北アメリカ東部
   〇 C. a. aura       南西アメリカの南カリフォルニアから南テキサス、コスタリカ、大アンティル諸島
   〇 C. a. ruficollis     南コスタリカ、パナマからアルゼンチン、ブラジル
   〇 C. a. jota       コロンビアからアルゼンチン南部
   〇 C. a. falklandicus      エクアドルからチリ南部、フォークランド諸島



<渡り>
 アメリカ北部のものは渡りをする。渡りのコースはある程度集結する傾向にあり、観察できるポイントはあると考える。アメリカ東部のものは海岸沿いに南下、フロリダあたりで越冬している。アメリカ中部のものは大陸の中央部を南下し中米を経由し南米へと入る。アメリカ西海岸のものは海岸沿いを南下している。

<飛翔形>
 非常に翼が大きく長い。角度によってはチュウヒ類に見えなくもないが、ハゲワシ類が最も近い。尾が長いためにハゲワシ類とは一線を画すが多く迫力がある。